アクセス方法や行き方の道順を動画や写真で確認できます!観光施設への行き方をまとめたアクセスブログです。目的地に行くのに地図なんて不要!地図が読めなくても大丈夫!

てくてくチャンネル

未分類

口がゆすげない!うがいができない!顔面まひのベル麻痺治療体験記

私は現在34歳の専業主婦です。
3年前の9月、「不完全顔面麻痺」という病気にかかりました。
それまでの人生でかかった病歴は鉄欠乏性貧血くらいのもので、顔面麻痺という病気はこの時が初めてでした。
初めてかかった聞きなれない病気ゆえに苦労したこと、疑問に思ったこと等を書き連ねていきますので、是非ご一読ください。

【自分に現れた症状、病名】

病気の始まりは、2015年8月30日(日)の朝からでした。
朝起きて、朝食を済ませたところまではいつもと変わらない生活をしていました。
異変を感じたのは、朝食後の歯磨きの時です。
「口の中が何かおかしいな?」と口の中に違和感を感じました。
たまたまその前の日に主人と焼き肉を食べに行っており、お店で熱々の焼き肉やらスープやらをさんざん飲み食いしておりました。
だから、その違和感を「口の中を火傷したのかな?」くらいに思っていました。
口の中を火傷すると水ぶくれができるし、「やってしまったなあ」と思って口をゆすごうとしたら、更なる異変に気づきました。
口からうまく水が出せないのです。
赤ちゃんや小さい子は、口から水を出す時にべちゃーっとすぐ下にに吐き出しますよね。
でも、大人は口からうまい具合に洗面台の中に水を吐き出す(飛ばすとも言えるかもしれません)ことが出来ます。
その時の私は、まさしく赤ちゃんの状態でした。
どんなに頑張っても、口の中の水をぴゅーっと上手く外に出すことができないのです。
結局その場はゆすぐことを諦め、綺麗な水を口に含んで転がしてどうにか出す、というやり方で無理やり歯磨きは終わったということにしました。
いつものやり方とは違うので、綺麗になった感じがあまりしなかったことを覚えています。
ちなみに、うがいはどうだろうと思ってチャレンジしてみましたが、これも全然駄目でした。
口の端から水が溢れてきてしまって、早々に諦めました。
良い大人が顔の周辺を濡らしてもうがいひとつ満足にできないなんて。
どうして昨日までできていたことが、朝になって急にできなくなったのか。
この時点では、自分の顔半分が麻痺しているなんて思いもよりません。
でも、これは異常事態だと思い、ネットで「口 ゆすげない」「うがい できない」等のキーワードで検索しました。
最初は、子供の成長過程の記事が多数出てきました。
「○歳になったら、口がゆすげるようになります」とか、「○歳でうがいができないけど大丈夫ですか?」といった類の記事です。
これは絶対関係ないので、今度はキーワードに「大人」「病気」といった言葉を加えて再度検索してみました。
そうして行き当たったのが「顔面麻痺」という病名でした。
顔面麻痺の症状について詳しく調べると、その時の自分に当てはまることがいくつかあり、やはり自分が病気であることを自覚しました。
その後、遅く起きてきた夫に自分の症状を伝えました。
夫は「麻痺?何言ってるの?」という感じでした。
夫にとって麻痺とは、脳梗塞等の症状で右半身が麻痺する等の大病のイメージだったそうです。
実際、私も麻痺って体半分(右側だけとか、下半身だけとか)のイメージでしたから、その気持ちは分からないでもないです。
夫と色々話していく中、「私の自己判断が100%正しいとは思わないけど、とにかく病院に行った方がいいことは確かだね」と結論が出て、翌日病院に行くことにしました。

【病院に行くことが決まったら】

症状が出たのは、日曜日の朝でした。
当然、病院はお休みの日です。
最初は「すぐに救急病院に行くべきなんだろうか?」と思いました。
でも、血が出るような大怪我をしているわけでもないし、命に関わるような病気でもないだろうから救急病院は大げさだろうと考え、まずは病院探しをすることにしました。
病院に行くにしても、結局のところこの症状を見てもらうにはどこの病院に行くべきなのか?何科を受診すべきなのか?さっぱり分からなかったからです。
口だから歯科?
どこも怪我していないから内科?
初めての経験なので病院を決めることさえできない私。
夫も「顔が麻痺したらどの病院に行くかなんて考えたことないし、そもそもそんな話聞いたこと無い」というので参考にならず。
2人してスマートフォンを取り出し、「顔面麻痺 病院」で検索をしました。
そうすると幸いにも近所のクリニックの診療科目が「脳神経外科」「整形外科」「内科」の3つあることが分かりました。
おまけに脳神経外科の症例の中に「顔面麻痺」も含まれていたので、翌日そちらを受診することに決めました。
そちらの整形外科には1度腰痛がひどくて受診したことがあったのですが、いちいち診療科目なんて見ていないので、人間の視界というのは本当興味のあることしか見えていないんだなあと思いました。
そしてひと昔前なら電話で色々調べなければいけなかったところ、家で簡単に検索できるネットの存在に感謝でした。
さて、病院が決まったわけですが、不自由な生活であることに変わりはありません。
その日はスッキリしない口内と、うがい等ができないもどかしさを抱え過ごしました。
ですが、今考えればこの時は麻痺しているなりにもまだ過ごしやすかった方です。

【朝一番に整形外科へ】

月曜日の朝、クリニックは患者さんで混んでいました。
診療科目が多いこともそうですが、リハビリテーションを希望されるご高齢の方が多いため、待合室は混雑しているのです。
受付、問診表を渡され返却・・・と一連の流れを終え、ソファに座って待っていると、看護師さんに呼ばれました。
「座ったままで良いので、ちょっと片方だけ思い切り目を閉じてもらっていいですか?」
要するに、ウインクしろということです。
ですが、顔に思い切り力を入れているのに右目は一向に動きません。
(左目は少しやりにくかったけど、できました)
「できません・・・」と申告すると、「症状が出てるし、顔も下がっているし、麻痺みたいなので先生に見てもらいましょうね。少しお待ちください」と言い残し看護師さんは戻っていかれました。
その時、顔が下がっているの意味はよく分かりませんでした。
しかし、問診表を書き終えた段階だというのに、いまだ「大したことない麻痺だったらどうしよう」とか「この程度で病院に来るの?って思われたらどうしよう」とドキドキしていた私としては、病人だと思われたことにちょっとひと安心しました。
長い待ち時間の後、ようやく診察室に呼ばれました。
診察室内で一通りチェックを受けた後、無事に「不完全麻痺」の診断が下りました。
ベル麻痺とも言うそうですが、私は右半分だけの麻痺しているので、不完全麻痺という扱いになるそうです。
診断が下りたら、今度はその原因を突き止めるべく、頭部のCTと血液検査に案内されました。
症状や症例を探すのに必死で、どんな検査をするのかを一切調べていなかったので、2つも検査があることに驚きました。
血液検査はともかく、「CTって!?」と焦りました。
その病院は、クレジットカードが使えない病院だったので、お金を多めに財布に入れておいて良かったと思いました。
なお、CTは脳に障害がないかを調べるためのもので、血液検査はベル麻痺を発症させるようなウイルスに感染していないかを調べるためのものです。
これらを全てこなして、最終的な診断結果と薬の処方を待つので、結局2時間以上病院にいました。
ただでさえ混雑している待合室で、出たり入ったりする度に座る場所を探さねばならず、意外と疲れました。
さて原因ですが、検査は「特に問題はない」という結果で(正直あれだけ時間かけて検査させられて問題ないのかよ、と正直思いました)、ではなんでベル麻痺の症状が出ているのかと言うと「恐らく、ストレスから」とのこと。
お腹が痛くなるのもストレスなら、顔面麻痺になるのもストレス。
「この世の中何でもかんでもストレスが原因って言いがちでは?」と思いますよね。
でも、脳の病気でもない、ウイルスが原因でもない(この時はヘルペスウィルスの話をされました)ととなると、ベル麻痺が起こる理由は不明なんだそうです。
「あなたの場合、そこまで重症な麻痺ではないけど、今の段階ではいつまでに治るとかそういったことは分かりません。でも、明日すぐ治るわけでもないから、薬はしっかり飲んでください。主婦の方だから、病院に来る時間もありますよね?診察じゃなくて、リハビリに来るだけでも良いから、受けていってください。すぐ終わるので。あと、まだこれから症状がひどくなることもあるけど、それは薬が効いてないわけではなくて、ピークがまだ来ていないということなので、覚えておいてください」
こうして、いつ治るか分からないものの、薬をきちんと飲むこと、リハビリを受けることという2つの使命が下されました。
「このままリハビリを受けて行っても良いですよ~」と言われましたが、待ち時間、検査時間に加え、これから行く薬局の待ち時間を考えるともうグッタリしてしまい、「明日リハビリに来ます」とだけ伝えて、病院はそこで終わりにしました。
あの後、病院にいっていたら3時間コースだったかもしれません。
顔面麻痺の診断で病院に行かれるときは、長めに時間を見積もっておくのが良いです。

【薬局で薬を貰う】

整形外科の真横の薬局で、薬を処方してもらいました。
処方された薬は9日分です。
一般的な薬なら朝、昼、晩の1日に3回と分かりやすい飲み方ですが、この薬の飲み方が難しいんです。
1日目○、△、×、2日目は○、◎、▲・・・といったようなちょっとずつ飲むタイミングや量(例えば、3日3錠飲んだらその後は2錠飲むような感じです)が違うのもので、紙とにらめっこしながら飲みました。
Aの薬の後にBを飲むといったように、順番が指定されているものもありました。
また、その他に目薬を処方されました。
なんで目薬?と思いましたが、前述の通り私は朝の病院の段階で目が閉じられていなかったんです。
ということは、寝るときに目を閉じていられないわけで、前の夜も目を開けたまま寝ていた可能性があるのです。
本人は目をつぶっているつもりだし、寝ているつもりなので、気づいていません。
特に寝不足だとも思っていません。
自覚症状はないけれども、目を開けたままにすると乾燥してしまい、そこからまた別の病気を発症することがあるので、目の炎症を抑える薬が必要なのだとか。
あと、処方はされないけど、自分で目が閉じられない以上目を強制的に閉じる必要があるので、絆創膏だと剥がすとき痛いからドラッグストアで包帯等を留めるテープを買うように言われました。
その薬局ではテープの販売はしていないのでドラッグストアを指示されましたが、取扱商品が多い薬局だとそこで買えるかも知れません。
病院代、薬代、テープ代、もろもろあわせて約1万円の出費でした。
この時は月末だったので、家庭を預かる主婦としてはこの出費は大きく、「昨日焼き肉になんか行かなければ良かった」と後悔しました。

【病院から帰った後】

まず、薬はちゃんと飲みました。
風邪薬でも処方された薬はきちんと飲みきりましょうと言われているにもかかわらず、良くなった瞬間適当に飲み始める私ですが、この時ばかりは真面目に服用しました。
薬剤師さんが薬の袋に日付を書いてくださっていましたし、いずれも小さめの錠剤だったので、飲むのは簡単でした。
ちなみに、この時あまりに急に訪れた麻痺にどうして良いか分からず、覚書としてLINEのタイムラインに投稿していたんですね。
ちょっと恥ずかしいですが、それを公開させていただきます。
<写真①②>
この時は、冷静にしているつもりでも、どこか上の空だったのか「マスク買うべきか」を「マスク買うべか」と間違っていることにも気づいていなかったようです。
ずっと自分の顔を鏡で見ていると気づくのですが、麻痺している側だけ顔が下がるんですよね。
ですから、必然的に口が斜めになっているんです。
通りすがりの人は気づかないもしれませんが、じっとみるとこの異変に気づくと思うと素顔で外を出歩くわけにはいかない!と思い、2日目からマスクを使い始めました。
覚書をしたのはこの2回だけなのですが、薬の服用が始まっているにも関わらず際立って症状が改善しているわけではないことが分かります。
顔面麻痺の薬は、解熱剤のように目に見えて効果があるものではないのです。
頂いた薬がなくなったタイミングで再度病院に行きましたが、新しく薬を処方されることはなく、後はリハビリで経過を見ることになりました。

【リハビリについて】

クリニックの建物内にリハビリルームがあったので、そこで治療をしてもらいました。
顔の麻痺している側に数個吸盤のようなものをつけ、そこに10分だけ電気を流してもらう治療です。
特に痛みはありません。
初日の段階で先生から「来れるときに来て」と言われていたので、最初は2日に1回のペース、2週間くらい経った後には症状も良くなっていたので毎週火曜日と日を決めて行っていました。
料金は1回300~400円程度だったと記憶しています。
リハビリを受けるのに診察は必須ではないので、買い物のついでにリハビリに行く、午後から時間が空いているから行ってみよう、そんな感じの気軽さが良かったと思います。
電気を流している間は、体を横にして寝ているだけです。
看護士さん達は機械のセットが終わるとすぐ別の仕事に行ってしまうので、パーテーションの中で1人ぼーっと過ごしていました。
私は自粛していましたが、多分スマートフォンで遊んでいてもバレなかったと思います。
この機械はあまり使う人がいないのか、いつも行ったらすぐ使わせてもらえたので、待ち時間ゼロでした。
ただ1つ嫌なことがあって、リハビリが終わると吸盤の跡がくっきり顔に残ってしまうのです。
病院からの帰り道、誰かに会ってその顔を見られたらと思うと嫌な気持ちだったので、跡を隠すためにもやっぱりマスクは必須でした。

【生活で不自由に思ったこと】

病院で「これから症状が悪化するかも」と言われた通り、病院に行って薬も飲んでいるというのに症状は進行していきました。
不自由だったパーツごとに感じたこと、症状などを書き分けていきたいと思います。

①目
病院についた段階では目が閉じないと自覚症状はなかったのですが、段々時間が経ってくると「目が動かせないな」と自分でも分かってきました。
目が閉じないせいで大変だったのが、まず洗顔です。
目が閉じない=洗顔クリームがつけられない=顔をバシャバシャ洗うことができない、という具合です。
仕方ないので、絞ったタオルで顔を拭くことしかできませんでした。
歯磨きの時も同じことを感じましたが、いつもと違う洗い方だといまいちすっきりしないんですよね。
なので、次の日からはテープで目を強制的に閉じさせて、洗顔が終わったら外すというやり方をしていました。
テープがちょっと勿体無い気もしましたが、不快感には変えられません。
同じく困ったのが、お風呂です。
髪の毛が洗うのが面倒になりました。
これもお風呂に入る前にテープで固定し、先に髪の毛を洗ってしまい、その後テープを外してゆっくり入るようなやり方に変えざるをえませんでした。
体を洗うくらいなら顔にボディソープがつかないようにできるのですが、シャンプーはコンディショナーは不意に顔にかかってしまうことがあるので、テープがないと無理でした。
なお、寝る時に目を閉じるテープは結局1ヶ月くらい続けていました。
私としては2週間経った頃に「だいぶ動かせるようになった!」と思って、実際お風呂に入るのも顔を洗うのもやりやすくなっていたので、ほとんど治ったものと思っていたんです。
しかし、いつのタイミングだったか私が昼寝をしている時に、私の寝顔を見た夫が「目を開けて寝ている!」と気づいたんです。
日中に目を開けたり閉じたりするのは出来るようになっても、長時間目を閉じているのはまだ無理だったみたいです。
これは私の自己判断が甘かったせいです。
幸い目が乾燥したとか、充血したとかはなかったので、1度止めたテープをまた復活。
で、何日か経ったらまた止めて、夜に夫が抜き打ちチェック(といっても、夜中に起きた時に私がどうやって寝ているか見て、それを朝報告するだけ)する感じで過ごしました。
夜中の寝ている姿は他人にチェックしてもらわないと駄目なので、家族の協力は大事です。

②耳
麻痺している側の目が閉じないだけではなく、耳も詰まっているような感じがして、何度も小指を耳の中に入れてつまりが解消されないものか試しました。
聞こえにくい、すっきりしない感じです。
この耳の症状も麻痺から来ているものなので、解消されるわけではないのですが、どうにかよくならないものかと耳掃除をせずにはいられませんでした。

③口
歯磨きができないだけかと思いきや、麻痺のせいで食事がとりにくくなりました。
口がしっかり閉まらない、片方だけ口角が下がっているので、水や味噌汁といった液体が飲みにくいのです。
ペットボトルのお水を飲むのも、結構大変でした。
ストローがあればどうにか飲めるので、外出先で喉が渇いた時は、あらかじめストローがついた飲み物を購入するようにしていました。
汁物に関しては、食事で作らなければ良いだけの話でうまく回避できていました。
麻痺のせいで味覚がおかしくなって味付けもよく分からなくなってしまい、ちょうど味噌汁の味付けにも自信が持てなくなっていましたから、この時期家で味噌汁は作りませんでした。
夫も「無理してまで作らなくていいよ~」と言ってくれましたし、こだわらない夫で助かりました。
外食で汁物が出た時は、こぼしたり失敗したりしたくないので、夫に渡して食べてもらっていました。
良かったことは、味噌汁の微妙な味付けとか、薄味とかは分からないけれど、辛い、すっぱい等の味は分かったので、味覚障害ではなかったことです。
カレーライスやキムチといったものは、変わらず美味しく食べられました。
夫も「ずっと家にいるのも気が滅入っちゃうから、外でご飯を食べよう」と誘ってくれました。
そんな時は周囲の目を気にしないですむ個室タイプのお店を選んでいたので、外食をすることも全く苦痛ではありませんでした。
何も味が感じられない、味覚がなくなる、という人もいるそうなので、こればっかりは症状が軽くて良かったと思っています。

自分の症状が治った順番としては、耳→口→目の順番です。
耳の詰まった感じは最初の3~4日イライライしましたが、徐々に薄れていきました。
口は2~3週間不自由でしたが、目よりは早く良くなっていたと思います。
目は、全く動かせない状態から自分で動かせるようになるまでひと段階、次に寝るときもずっと目を閉じられるようになるまでまたひと段階といった感じだったので、完治まで1番時間がかかりました。
治るのには個人差があると思いますので、ご参考まで。

【顔面麻痺を発症した方へ】

おかしいな?と感じたら、早めに病院へ行ってください。
顔面麻痺も顔が全体的に麻痺するケースと顔半分だけ麻痺するケースがあり、私のように半分だけの麻痺だと「ちょっと違和感があるな」くらいで我慢しようと思えば我慢できてしまいます。
とはいえ、「忙しいから」「病院が嫌いだから」と言って先延ばしにして良い病気でもありません。
私はたまたま近所の整形外科で顔面麻痺を見てもらえましたが、総合病院だと耳鼻科で診察するところもあるそうです。
私も発症したのが平日だったら、きっとすぐに総合病院に駆けつけたと思います。
総合病院がなかったとしても、顔面麻痺は色んな原因が考えられるし、検査も複数あるので、設備が整った大きい病院に行くのが好ましいと思います。

【顔面麻痺はよくある病気なのか?】

私も顔面麻痺を発症してから知ったことなのですが、私の祖母、伯母も顔面麻痺を経験しているそうです。
祖母は既に他界しているので詳細は不明ですが、伯母は1週間入院したと聞きました。
入院といっても、特別な治療をしたわけではなく、顔以外は健康なのでとても暇な時間を過ごしたそうです。
私が顔面麻痺になったことを知った伯母が電話をかけてきてくれて、「大丈夫!すぐ治るよ!」と励ましてくれましたが、そんな伯母は治るまでに1ヶ月かかっていました。
病院では、治る時期について具体的に示されませんでした。
1ヶ月で治る人もいれば、1年以上治らない人もいて、診察の段階では分からないと。
だからこそ薬をしっかり飲み、リハビリに通うことが必要なのだと言われました。
ですが、特に入院は勧められませんでした。
もしかして重症度が違ったのかもしれません。
仮に私が入院したとしても、薬を飲んで安静にしているだけなので、劇的に症状が改善するわけでもなかったと思います。
入院の有無は医師の判断、患者の希望等も関係してくるのではないでしょうか。
また、友人知人では顔面麻痺の経験者はいませんでしたが、保育士をしている友人で「園児のお母さんが顔面麻痺になっていた」という話をしていました。
第2子妊娠中のお母さんで、妊娠7ヶ月頃発症していたそうです。
調べてみると、常人と比べて妊婦さんは顔面麻痺を発症するリスクが高いらしいので、女性は妊娠したら気をつけなければ病気なのかもしれません。
とはいえ、自分が妊娠した時は、風疹や妊娠高血圧等の病気の話を目にすることが多く、顔面麻痺の話など一切耳にしませんでした。
ですから、自分がリスクが高い人間であると知らないまま過ごす妊婦さんも多いのではないでしょうか。
また、芸能人ではお笑いコンビのTKO・木下さんが発症したとネットニュースで見ました。
発症した際の画像を拝見しましたが、しゃべりにくそうだし、一目で「どこか悪いよね」と分かる顔でした。
記事では、お仕事のストレスや疲れから発症したかも・・・といましたが、特に話すことが仕事の芸人さんがこの病気になったらお仕事がやりにくくてさぞや大変だろうなと思いました。
顔面麻痺になったからといって特に生活上であれこれしては駄目というものはありませんが、人前に出ることの多い仕事、電話のオペレーター等耳や口を多様する方はお仕事をセーブされた方が良いのでは?と思います。(勿論、気軽に休めない立場の方もいらっしゃると思うので、余計なお世話ですが)

【ベル麻痺の辛さ】

どこが痛い、痒い、といった類の病気ではないので、肉体的なダメージは少ないです。
ただ、今まで普通にできたことができない、やりにくいといった精神的なダメージがあります。
よく闘病中の方がQOL=Quality of life(クオリティ オブ ライフ)=生活の質といった言葉を使われますが、顔面麻痺もQOLが多少下がると思います。
見た目が普通な分、他人に気づいてもらえないからです。
骨折でギブスをはめている、松葉杖を使っているとなったら、ひと目ですぐその辛さ・大変さが分かりますよね。
おまけにいつ治るかもはっきりしない、日々の治療は安静にすることとリハビリすることだけなので、どのくらい症状が改善しているのか医者にも本人にも分からないとなれば、気持ちが滅入ってしまうこともあると思います。
私は幸いにして発症後1ヶ月後にはほぼ治っており、3年経った今では再発もなく、後遺症を感じることなく普通に過ごしています。
ですが、人によっては1年経っても顔が動かしにくい、ずっとリハビリに通っていると悩まれている方もいるそうです。
ご家族や周囲の方に病気を理解してもらうことで、患者自身の気持ちが楽になると思います。
もし周囲に顔面麻痺の方がいたら、話を聞くだけでも心のもやもやが晴れると思うから、何もできなくてもいい、話相手になるだけでもいいから声をかけてあげてほしいです。
特にストレスが原因で顔面麻痺になった方は、病気で更にストレスを抱え込むことになると思うので、はけ口が必要だと思います。
自分も当時夫の転勤に付き合い引越しし、実家は遠いうえに土地勘のない場所で生活を始めた矢先に顔面麻痺になりました。
LINEで会話をする遠方の友人がいたので寂しくないつもりでしたが、どこかで「ご近所さんとうまくお付き合いをしなければ」とか「新しい場所でも楽しめるようにならなきゃ」と気負っていたのだと思います。
本人は大丈夫なつもりでも、体はストレスを感じていたのでしょう。
ストレスがじんましんとなったり、円形脱毛症になったり、症状の出方は人それぞれです。
たまたま私は顔面麻痺でそれが現れたのだと解釈しています。
子育ても仕事もバリバリこなして日々忙しくされているワーキングマザーの方でも元気にされている人は元気だし、子供のいない専業主婦でも病気になる時は病気になるし、ストレスの耐性は個人で違いますから立場で比べるものではありません。
顔面麻痺になることは決して悪いことではなく、むしろ自分がストレスを溜め込んでいたことに気づくきっかけと捉えれば、少しは前向きな気持ちになってうまく病気と向き合えるのではないでしょうか。

-未分類

Copyright© てくてくチャンネル , 2024 All Rights Reserved.